イラン戦争でアジアにエネルギー危機が拡大
何が起こったか
アジアでは、イラン戦争で起きたエネルギー危機の影響が広がっている。バンコクで伝えられたところでは、ホルムズ海峡の閉鎖を受けた初期対応は先細りで、航空運賃や海運料金、公共料金が上昇し、景気悪化の懸念が強まっている。
起こった背景
戦闘が始まると、各国はホルムズ海峡の閉鎖に備えた。ホルムズ海峡は、アジア向けエネルギーの重要な輸送路である。各国は電力節約や、家庭向けガスの優先供給、備蓄の取り崩しでしのいだ。だが、戦争は短期で終わる前提だったため、供給回復は進んでいない。国連開発計画によると、約880万人が貧困に追い込まれる恐れがあり、アジア太平洋地域の損失は2990億ドルに達する可能性がある。ブレント原油は約120ドルまで上昇した。
アジアを直撃する第2の衝撃
イラン戦争の長期化で、アジアの燃料高は新たな局面に入った。ホルムズ海峡の封鎖を前提にした初動対応は弱まり、航空運賃、海運料金、光熱費が上がっていると伝えられている。国連開発計画によると、アジア太平洋地域では8.8百万人が貧困に押し戻される恐れがあり、経済損失は2990億ドルに達する可能性があるという。
各国は当初、原油価格が1バレル70ドル前後で推移すると見込んでいた。しかし、ブレント原油は一時約120ドルまで上がったと報じられている。備蓄の取り崩しや補助金だけでは、長引く供給不安を吸収しきれない。短期のしのぎから、景気全体の下押しへの警戒に変わっている。
これって何が重要?
今回の焦点は、石油だけでなく、電気代、輸送費、食料コストまで広がる点である。燃料高は企業の物流費を押し上げ、家計の負担も増やす。物価高が続けば、各国の景気回復は鈍る。特に所得の低い層ほど打撃が大きく、生活の悪化が先に表れやすい。
日本も無関係ではない。日本の液化天然ガス輸入の約1割を中東産が占めるため、東京電力ホールディングスや大阪ガスは、スポットの液化天然ガス調達費の上振れで燃料費が増え、家庭向け電気・ガス料金に反映される。中東の供給不安は、日本の家計にもじわじわ届く構図である。
今後の予測
今後1〜3カ月は、供給不安が続く限り、アジアの燃料高は収まりにくいと予想される。各国は備蓄の温存と、補助金の維持の両立を迫られるだろう。だが、財政の弱い国ほど対応余地は小さい。旅行費や物流費の上昇にも注意が必要である。
日本では、電気・ガス料金の見直しと、輸入燃料の調達条件に目を向ける必要がある。家計は夏場の使用増にも備えたい。企業は燃料費の転嫁が進む前に、在庫と輸送計画を点検する局面である。中東情勢の変化次第で、価格はさらに振れやすくなると予想される。








