トランプ大統領、内国歳入庁訴訟を17.8億ドル基金で撤回
米国で、ドナルド・トランプ大統領が内国歳入庁を相手取った100億ドルの訴訟を取り下げる代わりに、司法省が17.8億ドルの基金を設ける合意がまとまった。司法省はトランプ大統領、息子たち、トランプ・オーガニゼーションへの既存の税務調査を進めないとし、憲法上の限界をめぐる論争が広がっている。
司法省合意の波紋
トランプ大統領は1月、フロリダ州のクラブ、マールアラーゴへ向かう機内で、内国歳入庁への100億ドル訴訟に触れ、「自分と和解することになる」と語った。司法省はこの週、訴訟解決の一環として、17.8億ドルの基金を設けると発表した。
同省はさらに、トランプ大統領、息子たち、トランプ・オーガニゼーションへの現在の税務調査を進めないとした。ただ、将来の調査まで止めるのかは別だとしている。民主党と政府監視団体はこの合意を「腐敗した」と批判し、違憲だと指摘した。
制度の歯止めが揺らぐ
この合意は、憲法上の権力の限界に関する重要な問題を提起した。司法省が税務上の請求を取り下げ、基金を設けたことで、法的な枠組みへの疑問が生じた。
特に問題なのは、税務をめぐる争いと政治的な報奨が同じ枠に入った点だ。大統領が自分の争いを自分の政府で処理した形になり、制度の信頼は大きく揺らいだ。
自分で裁く異例性
この件が異例なのは、大統領が自らの訴訟を取り下げ、その見返りとして政府が基金を設ける約束をしたからだ。通常の訴訟解決とは異なる構図になった。
司法省はトランプ大統領とその家族、トランプ・オーガニゼーションに関する現在の税務調査を追及しないとした。
司法判断の焦点
この合意が法的に認められるかどうかは、今後の重要な争点となる。もしこの取り決めが維持されれば、トランプ大統領は議会の歳出権をかわし、裁判所による権力分立の監視を回避したことになると法律専門家は指摘している。
また、司法省は翌日、この合意に関連して、トランプ大統領が「適法な根拠のない司法的嫌がらせおよび/または権力の濫用」や税務申告に関わる訴訟から将来にわたって免責されるとする追記も出した。これにより、自らの訴訟と税務問題をめぐる司法判断がさらに注目されている。








